薬の認可を待つのはアホです

先日の「NHKスペシャル 日本のがん医療を問う」を見ました。

いやー、衝撃的でした。 正直レビューする気も失せるくらい絶望とイライラでいっぱいなのですが、そんな自分にムチを打って書きたいと思います。

私は「薬の認可を待つ患者」と「日本の医療の現状」、この2つに「アホ」と言いたいです。

まず、「薬の認可を待つ患者」の話からいきます。

番組では18歳の少年が取り上げられていました。

正直言いまして、未成年で生死に関わる問題に直面するのは重過ぎますし、彼が正しい選択(納得出来る選択)を出来るとは思えないので、親が治療法を決定するのが正しいと思いますから、彼に責任はありません。(というか、未成年だから出来ないのかな?)

責任があるのは親のほうです。

治療法を新薬に頼り切っているのが間違いです。(注:これは私の(「治療法を新薬に頼り切っている」という)勝手な「思い込み」です。 それを前提に話を進めます。)

もちろん彼が戦っている滑膜肉腫に有効な治療法がないのは分かっています。

で、最近新薬が開発されようとしてると、

それは本当に喜ばしい事で、日本の滑膜肉腫患者には希望が持てる話でしょうが、「本当にそうですか?」ということを、よく考えていただきたい。

2つ理由があります。

1つは新薬の有効性がまだはっきりしていないこと。 5年生存率がどれくらい改善されるのかがよく分かっていないことです。

生死に関わる問題を抱えている状況で、「よく分からないもの」に希望を持つのは、ある意味で危険な考えだと思います。

新薬に希望を託す患者の声

そういう主張はごもっともだと思います。 「新薬の開発に希望を持つのは悪いことではない」と、私も思います。

ただ、私がわざわざ「ある意味で」と言葉を付け加えたのは、「そうすることによって視野が狭くなるのが危険である」と言いたいからです。

新薬を追い求める人は、新薬しか見えていません。

他の選択肢を考慮に入れていません。

「他に選択肢がないから新薬だってば」って反論がきそうですが、本当にそうでしょうか?

  • 私のように100~300種類の代替療法をリサーチしたのか?
  • 自分の適用以外の抗がん剤についてもリサーチしたのか?
  • で、実際にやってみたのか?
  • 「科学的根拠に基づく医療(EBM)」が、(少なくとも現時点では)科学的ではない事に気づいているか?
  • ガンという病気に対して、どこまで知っているか?
  • ガン治療に対して、様々な観点からアプローチしているか?
    (従来の西洋医学・東洋医学だけではなく、分子生物学、分子栄養学、農業、スポーツ、心理学など)

つまり、医者の言うことだけではなく、自ら「治療の選択肢」を広げた上での結論なのか? が、私には非常に疑問なんです。

その態度・その姿勢こそ、「(治るにしろ治らないにしろ、)自分の人生を積極的に生きている」ことにならないでしょうか?

死ぬ前に後悔しない為にも、「自分で選び、出来る事はやり尽くした」感があるほうが、幸せな人生ではないでしょうか?

ガン患者は、治療法の選択肢を広げる為の「勉強する時間」がない

確かに、おっしゃる通りです。 私が患っている大腸がんは、近年日本では罹患数が増えてきているガンの一つですが、ガンの中でも比較的完治しやすいガンですし、進行スピードも再発率もそんなに高くありません。

加えて私はステージⅢbでしたので、考える時間がたっぷりありました。

私が「治療法は自分で選ぶべきである」などと主張できるのは、「単に考える時間とか余裕があったからだ」と言われれば、客観的に考えて「その通り」なので否定できません。

でもですね、やっぱり腑におちない点が私にはあるんです。

新薬を待つのは無意味です

「新薬を承認しろ! 承認を早めろ!」と叫んでも、私たちがそれを使えるのは(どんなに早くても)1~2年後です。

1~2年後に新薬が使用出来るようになったと仮定して、それまで自分の体が待てる状態なのか? 待てる状態だとして、新しく認可された新薬&治療法が高度先進医療の範疇に入るのか否か?

入るのだとすると治療費が全く違うので、認可されても経済的に治療が受けられない可能性が出てきます。

お金の心配は患者や家族にとってそれほど大きな問題ではありません(いや、問題かもしれませんが 汗)。

問題は「時間」です。

番組の中で、小宮山厚生労働大臣は「なるべく承認を早くする。 企業に薬品開発を促す仕組みづくりをする。」と発言していましたが、今の民主党って、いくつ公約を守りましたっけ?

社会保障問題もそうですが、特に「経済」と「健康」に関しては、お上に頼ってはダメなのです。(このあたりは生食用牛肝臓(牛レバー)の禁止に隠された「政治的」な秘密と、何故こんなに生きにくいのか?を読んでいただければ分かると思います)

「多少利用してやる」くらいの気持ちで、お上とは付き合うべきだと思います。

私も「ん~、まぁ、君の話は全く聞かないわけではないよ? 多少参考にさせてもらうだけだ」という気持ちで担当医と接しています。

本当に、私の担当医のA氏におきましては、さぞやご苦労なことだろうと、お気持ちお察し致します。m(_ _)m

私の担当医に対する目に余る態度に対しての謝罪はさておき(笑) 私が言いたいのは「今すぐに出来る治療法」にもっと目を向けるべきだと思うのです。

いつ承認されるかも分からず、効果も不明な新薬のことを考えるよりも、(あなたがまだ見てない、すぐに実行可能な)既存の治療法の存在について考えるほうが生産的であると思うのです。(他の抗がん剤なり放射線なり、その他の標準治療の中でもいくつかあると思います。)

これは私の価値観なんですが、どうも「薬が開発されるのを待ち続ける」というのは、病気に対して「受身」になっているようで癪(しゃく)に障るんですよね。 こちら側が全然コントロール出来ないじゃないですか。 不測の事態が起こったら対処出来ないんですよ。

途中で開発が止まったらどうするんですか?

「こちら側がコントロール出来るもの」を選択したほうがよくないですか?

確かに新薬より、「こちら側がコントロール出来る治療法」は、効果があまり期待出来ないかもしれません。

でも私が知る限り、見事ガンを克服してきてきた方々は「複数の良さそうなもの」を実行しています。 例え難病であってもそうです。

単一の治療法の効果が「心もとない」ということを、先日の番組では暗に示されていました。

番組に出演している国立がん研究センター理事長の堀田知光さんが、番組でこのように発言していました。

日本のガン医療は「根拠のないガン対策」を行っている

これ、そこらへんのヤブ医者が言っているわけではないんですよ。

国立がん研究センターといえば、日本のがん研究の最先端をいっている機関だと思いますが、その親分が発言しているんです。

「科学的根拠に基づく医療が~、 (`・ω・´)キリッ」と、水戸黄門の印籠のように言っている医者ブログをごくたまに見かけますが、あなた方の親玉(か、どうか知りませんが 汗)が、「根拠がない」と言っとるわけですよ。

補完代替医療の存在意義

誤解されたくないので書いておきますが、私は医師が施す施術や薬を一番信頼しています。

バイブル商法で紹介されているものや代替医療の中で、厳しい臨床試験をくぐり抜けているものは皆無といってもいいからです。

でも、それは私が「相対的に標準医療を一番信頼している」ということであって、他の治療法を軽視しているわけではありません。 むしろ今回の番組で「その信頼」が少し揺らぎました。

だって「今の法整備ではガン登録患者を追跡する事が出来ない」って、あり得ないじゃないですか?

これが「日本の医療はアホだ」と思った理由です。

思わず2度見しました。 おそらく加藤茶の2度見を超えたと思います。

私は抗がん剤の使用を担当医に相談された時、グラフが載っている資料を用いて説明されました。(っていうか、全員されていると思いますが・・・、)

「もしその資料が追跡出来ていないデータを元に作成されているのであれば大変な事だ!」と思って、さっそくツイッターで番組に出演していました天野慎介氏に質問してみたところ、「そんなことない、医師が患者に示すデータは国内外のエビデンスのある臨床データだよ」って事だったので、安心しました。

まあよく考えてみれば、そんなバカな事はしませんよね(笑)

で、そのガン研究センターの親分は番組の後半で「しかしながら、日本のガン治療の技術(手術の成績や薬物治療の成績等)は世界でもトップクラスであるといっても過言ではない」とも言っています。

これは私は正しいと思っています。 日本人は手先が器用ですし、日本で開発された薬が、何故か日本で使えず海外で次々と承認され使われているという(へんてこりんな)現状を見ると、ガンに限らず、日本の医療技術は間違いなく高水準でしょう。

それでも再発予防がうまくいっていない現状を鑑みると、西洋医療のみとか、東洋医療のみとか、一つの手法・治療法のみで、再発予防に取り組むのはどう考えても危ないと思いませんか?

【まとめ】新薬を追い求めるよりも・・・、

何を言いたいのか私自身も分からなくなりそうなので(苦笑)ここらへんでまとめたいのですが、要するに

新薬を追い求めるよりも、今すぐ出来る治療法を複数行ったほうがいい。

と、思うんです。

今のバ○政府を見てみると、どうしても承認に時間がかかりそうですし、そもそも本当に効果があるのかどうかも分からない、

その結果が出るまでガンは待ってはくれないですし、例え待ってくれたとしても、高度先進医療であれば、「お金の問題」が出てくる。(逆に、お金があればすぐにでも海外に飛んで臨床試験に参加するべきでしょう)

一番悪いのは明らかにバ○政府なのですが、バ○に期待してもあれなので、期待するほうが悪いのです。

関係者各位へ

今回の記事のタイトル名は、私自身かなり葛藤しました。

新薬を求めている患者さんや、その他関係者に対して失礼極まりないものになっているからです。 ここで重ねてお詫び申し上げます。

私自身ガン患者ですし、それにも関わらず同胞の悲痛な願いを踏みにじるような記事&文章を書いたのは、「もう少し視野を広げて欲しい」という思いがあったからです。

治療選択の際、大切なポイントは、

  • 自分の責任において選択したものなのか?
  • それが「実行可能」なのか?
  • 「それ」が効果あるのか?

優先順位の高い順に並べました。 これをしっかり考えなければいけません。

そして、未だに有効な治療法がない以上、色々な治療法を試してく必要があります。

私は食事療法だけで大腸がんに立ち向かっているわけではありません。

食事療法と合わせて同じくらい重要だと考えている運動も取り入れていますし、「最適な運動はどれか?」についても実践を交えながら勉強しています。

あとは心理療法自律神経のコントロールする技術についても学びました。

それがガンに対する治療だけではなく、ビジネスや人間関係を構築する様々な面で役に立っています。 逆にガンを患ってから趣味で始めた釣りやビリヤード、人との会話から「ガン治療のヒント・考え方」を学ぶことも多々あります。
日本のガン患者は、とにかく治療の選択肢が少なすぎると思います。

「治療の選択肢を作り出す患者」。 このような患者になるべきです。

私の考え方は異端かもしれませんが、同じ病気で悩む人々や関係者の考える材料になれば幸いです。

このブログの運営は、皆様の「支援」によって成り立っています。

ご支援のお願い
私が目指しているもの

コメント

  1. satoracika より:

    お久しぶりです。新里様。私の知る限り現存の人類の
    殆どは自分で生きていないんです。
    ズバリ言えば頭が悪いんです。
    普通の人間はそんなものです。びっくりするほど
    決定権を持ってないんです。
    頭が悪いからしょうがないんですよ。
    本当に。頭が弱いから現行の医療に従順になるしかないんです。
    で、猛毒を盛られて死ぬしかないんです。
    馬鹿だから、それしかできないんです。
    本当に。頭が弱い人間とはそんなもんです。
    ひどいことを言いました。しかしこれが現実です。

    • 新里(管理人) より:

      satoracika様、コメントありがとうございます。

      「他の選択肢が見えていない、検討できていない」ことが問題だと思います。
      「他の選択肢がありそうだ」でもいいので、そこに気づくことが出来れば、いつ承認されるか分からない新薬に拘る必要がないと、考えることが出来ると思うんですよね。

      そうでなくても、ガンは未だに標準治療で克服出来ていないわけですから、様々な可能性に目を向ける必要があると思います。
      (それを、1つ1つ精査する「分析力」は必要です)

      新薬の承認については、日本も欧米並みに早くなると思います。
      ただ、「薬の承認が早まればいいのか?」と言うと、疑問の余地もありそうです。薬が効くかどうか以前の問題として、日本を含む先進諸国の社会保障システムが、もう耐えられなくなってきている感じを受けます。(幸か不幸か、日本は世界の国々のなかでもトップの「課題先進国」です。 汗)

      そういう状況が進むと、「金持ちしか受けられない新薬」になってしまい、医療の格差がさらに進むんじゃないかと思うんですよね・・・。つまり、健康保険制度の実質的な崩壊です。

      私はそういう状況が、早くて10年か20年以内には来ると考えていまして、皆さん危機感を感じないのかと不思議に思うこともしばしばです・・・。

      新薬の開発にコストを回すのではなく、「予防医療」にコストを回すべきだと思うんですが、これは医療側の力だけではどうしようもなく、予防する側の本人(国民)の意識が非常に大切になってきます。

      このブログが、その「意識付け」に貢献出来ればいいなと思っています。

      新里

トップへ戻る