抗がん剤は、効果と副作用のバランスをとるのが非常に難しい

抗がん剤の腫瘍抑制効果と副作用の出方は、人によって全く違う

抗がん剤は、効果と副作用のバランスをとるのが非常に難しい治療法だと思います。

根本的な話として、薬は成分が偏っているものです。ですので、食品のようにパクパクとお腹いっぱい食べてしまうと「副作用」が起こります。

そういうことする人はほとんどいないと思いますが、薬について無知な人がそのような事故を起こさない為に、もしくは企業側が訴えられない為に、「用法用量を守って正しく使用して下さい」と書いてあります。

私は薬嫌いなので、薬のことは詳しくないのですが、薬局で私達が簡単に買えるような薬は、過剰摂取で体調を崩す危険性が低い。つまり、「効果と副作用のバランスがとりやすい」から簡単に買えます。

でも、もう少し扱いの難しい薬、例えば薬剤師しか販売出来ないような第一類医薬品や、医療機関への受診が必要な薬は、「効果と副作用のバランスが難しい」から、簡単に買えないようになっています。犯罪に使われる可能性もありますしね。

抗がん剤は、人によって腫瘍縮小効果や副作用の出方が全く違うらしいので、効果と副作用のバランスを見抜くのが1番難しい薬ではないか?と思うんです。

抗がん剤治療のプロである腫瘍内科医という専門職があるくらいですし、抗がん剤の適切な投与量について、医師と医師が罵倒しあっているくらい「扱い方に賛否両論ある薬」なのです。

風邪薬の使い方に賛否両論ないですよね?

「用法・用量」に賛否両論あるものが、果たしてEBM(科学的根拠に基づく医療)と呼べるのでしょうか?

いや、一応はマニュアルがありますから、呼べるんですね(笑)。
「用法・用量」をどう決めるかが、きちんと定められているはずです。

ただ、私が様々な闘病ブログを読む限り、そのマニュアルに沿って、EBM(科学的根拠に基づく医療)に従ってうまくいっている例が、寒いほど少ないのです。

抗がん剤治療続行の是非をリンパ球の数で決めるのですが、治療成績や副作用の出方を見る限り、うまくいっているとは思えません。

「リンパ球の数が基準値を超えていますから、抗がん剤治療を続行しましょう」

と、医者は言うのですが、人によって効果も副作用もまちまちなのです。

「科学的根拠に基づく」っていうくらいですから、ある一定の誤差の範囲で効果も副作用も収束するべきなのに、そうなっていないのは何故でしょうか?

私は、これが抗がん剤治療の限界だと思ってます。

再現性のある治療を確立しようという態度は間違ってはいませんが、本当の意味での再現性を実現することが(今のところ)出来ているとは思えません。

「リンパ球の数がこれくらい」とか「数字」や「データ」だとか、客観的で判りやすいものによって治療方針を決めるのですが、そもそも人間一人ひとりは、客観的に語れるものではありません。

「あなたとあなたのリンパ球の数は一緒ですから、抵抗力も一緒です」

と判断するのは、あまりにも人間というものを単純に捉えています。

現実を見て下さい。何度も書いてしつこいようですが(汗)抗がん剤を投与しても、人によって全く違う反応を見せます。統計学的に言えば「許容できる誤差の範囲である」とはとても言えないと思います。

それに加えて、抗がん剤投与によって死滅しきれなかったがん細胞がどのように変異していくのか?ということを考えれば、これはもうはっきり言って、

抗がん剤の効果は、ランダムに近い

と言ってもいいと思います。

一応「延命効果はある」とデータで示されているので、ランダムではないはずなんです。

しかし、ランダムと言っていいほど結果がマチマチなのは、「数ヶ月」とか、長くても「1年」くらいの延命効果しか示されていないからです。(※各種抗がん剤、各種ガンによって多少異なります)

それに加え、医師によって抗がん剤の使い方・考え方が全く違います。

たとえば、抗がん剤を少なめに投与する梅澤充医師や、患者の状態によって、時には大量の抗がん剤を投与する平岩正樹医師もいます。

医師の裁量が認められているので、こういうことが可能なのですが、もう「治療ガイドライン」なんて、意味ないですよね(苦笑)。

いや、治療ガイドラインを忠実に実行したのでは患者が良くならないので、梅沢医師や平岩医師は「自分なりの工夫」をしている可能性もあります。

マニュアル通りに決められている投与量はあるのですが、データ通りにやっても大半の患者さんには当てはまらず、効果がなくて苦しむだけなのが、この両氏にはよく分かっていらっしゃるんだと思います。

こうなってくると、抗がん剤の効果を左右するのは、それを使う医師の「眼」になります。長年の経験によって培われた「診断力」によって、投与量が決まるのです。

これは完全に主観的なものなので、絶対にマニュアル化出来ません。

抗がん剤で効果を上げるには、EBM的な手法では(今のところ)無理なのです。

抗がん剤の適切な量を見極めることは、おそらく手術よりはるかに難しいと思います。「抗がん剤治療こそ、名医選びが本当に重要になってくる」と思います。

これは完全に私の推測の域をでないのですが、

  • 抗がん剤治療がうまい医師は、投与量の見極めが絶妙なので、副作用が少なく、腫瘍を悪化させずに現状をキープ出来る期間を長く保てる・・・。
  • 抗がん剤治療の下手な医師は、投与量の見極めが下手なので、すぐに抗がん剤の効果がなくなり、第2、第3の抗がん剤を使わざるを得なくなる状況に(早々と)なってしまう・・・。

このようなことが考えられないでしょうか?

もちろんこれは、患者の状態やがんの悪性度にも大きく左右されることですので、単純に医師の力量だけの問題ではないのですが、大雑把に考えると、こういうことが言えるのではないかと思ってます。

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