本当に延命効果はあるのか?なにをもって延命と言うのか?

「抗がん剤には延命効果がある」というエビデンスがあります。

しかし、「延命」の意味が、私達が思っている延命とは違う可能性を考えてみる必要があります。

「心臓が動いている」ということをもって延命効果があるとするならば、それはその通りでしょう。

でもそれは「延命している」と言えるんでしょうか?

やり残したことが出来るような状態なんでしょうか?

日本は2005年までは抗がん剤の承認審査の際に、延命効果の基準を設けていませんでした。「延命効果」という概念は、ここ最近から取り入れられたものなんです。

このため、「日本にある約100種類の抗がん剤のうち、国の審査で延命効果が確認されたものは極めて少ない」と、川原章氏(厚労省審査管理課長)が仰っています。

これは恐ろしいことです。朝日新聞と日経新聞の記事をそのままコピペします。


厚生労働省は、抗がん剤の承認の際、原則として延命効果を確認する方針を決めた。承認基準を厳しくするもので、早ければ今夏に基準を改定する。従来は患者の2割程度でがんが小さくなるとのデータがあれば承認していた。延命効果の確認は欧米では常識で、日本もようやく先進諸国に近づく。

現行の基準は、91年に旧厚生省の課長通知として出された。抗がん剤の承認審査に、製薬会社が提出すべきデータの種類などを定めている。延命効果のデータは要求していない。

このため日本で約100種類の抗がん剤のうち、国の審査で延命効果が確認されたものは「極めて少ない」(川原章・厚労省審査管理課長)。日本の抗がん剤は「効果不明で海外では信用されない」と批判されてきた。

出典:【高木昭午】 毎日新聞 2005年5月19日 3時00分

[抗がん剤承認:「延命効果」基準。来年4月から適用]

厚生労働省は新しい抗がん剤を承認する際の臨床試験(治験)で、患者の延命効果の確認を義務付ける。抗がん剤の治療結果の評価指針をこのほど改定、2日までに都道府県に通知した。来年4月から適用する。抗がん剤の有効性や安全性を見極められるようにする。従来は腫瘍の縮小効果が認められれば原則的に承認していた。欧米並みの基準にすることで世界に通用する抗がん剤の開発につながる。

患者が多い非小細胞肺がん、胃がん、大腸がんなどが対象となる。安全性を調べる第一相試験、腫瘍縮小効果を確かめる第二相試験のデータに加え、延命効果を調べる第三相試験のデータを求める。海外で実施したデータの利用も認める。

患者が少なく延命効果を確認しにくい抗がん剤については、従来どおり腫瘍縮小効果だけでも認める。また第二相試験で極めて高い効果が見られた場合も、この段階で承認し、その後、承認が妥当かどうかを検証する仕組みにする。抗がん剤治療で腫瘍が一旦縮小しても再び大きくなり延命できないケースがある。欧米では延命効果を原則的に承認の条件としている。

出典:2005/11/2 日本経済新聞夕刊


2005年って、つい最近のことですよね。

それまで効くかどうか分からない薬を患者さんに投入していたわけです。

2005年以降は承認審査を厳しくしたんでしょうが、それ以前の抗がん剤は再審査したのでしょうか?それもよく分かりません。

そういう前例があるので、抗がん剤については私はあまり良いイメージを持っていないのです。とにかく杜撰だし、副作用や費用の割には効果が少ないからです。

トップへ戻る