こんにちは、新里です。
先月末に父の前立腺がんが発覚してから、仕事の合間をぬって前立腺がんについて検索をかける日々が続いています。
まだ確定診断が下りたわけではないのですが、おそらく確定です。
だって前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAが88.20ですからね・・・。正常範囲は0~4.0です。
腫瘍マーカーがあまり当てにならないのは有名ですが、PSAに関してはガン(腫瘍)の発現に対してかなり正確に反応するそうですし、「数字の大きさ」と「ガンの進行度」も比例関係にあるそうなので、ほぼ末期がんに近いと思われます。
先月の22日に父と一緒に検査結果を聞きに行った時、コピーしてもらった病理診断報告書を以下に掲載します。
前立腺は中程から底部にかけてはその大半が腫瘍性病変で占められているが、中程から尖部にかけては外腺正中部に腫瘍性病変を認める。
既に精嚢腺は左右ともに腫瘍性病変の浸潤を受けており、中程から尖部でも皮膜外進展を示唆する所見が見られている。
さらに左坐骨結節、左臼蓋には、骨転移を示唆する所見が認められる。また、直腸周囲や両側の骨盤壁にも多数の結節影が見られており、転移性リンパ節腫大を見ているものと思われる。
進行した前立腺がんの状態である。膀胱頚部への進展も疑われる。
====【Copnclusion】====
進行前立腺Ca;T3bN1M1疑い
PETでの全身検索を
主治医は「もう少し詳しい検査をしてみないと、ガンとは確定出来ない」と述べる止まりましたが、父を待合室に待たして、私と主治医の2人で話したときには、「ほぼ、前立腺がんに間違いないでしょう」とおっしゃってくれました。
で、「しばらくの間はいくつか検査をしてもらいますが、おそらく手術は出来ない」とのこと。
また、主治医のM先生は「前立腺がんには抗がん剤は効かない」と考えているらしく、検査結果にもよるが、放射線治療かホルモン療法という治療をすることになると思う、とのことでした。そして「治療は一生続きます」と、付け加えました。
少し安心した理由
私は前立腺がんについては全く無知ですので、今もこうして治療法や予後について、必死こいて勉強している最中なのですが、とりあえず少し安心しました。その理由は3つあります。
(私の父の場合)治療は比較的楽かもしれない
M先生も「おそらく手術は出来ない」と仰っていますし、父はもう80歳ですから、ガンの進行度に関係なくおそらく手術不適用でしょう。
また、毎日ウォーキングやゴルフをし、階段の昇り降りを普通にこなす父を見る限り、骨転移があるとしてもおそらくごくわずかだと思います。
ですから広範囲に放射線をあてることもないだろうし、ホルモン療法の副作用は日本人には出にくいそうなので、どちらの治療法であっても体に大きな負担がかかることはなさそうです。(一夜漬けの知識ですが・・・。)
因みに、治療方針が放射線に決まれば、私はT病院に紹介状を書いてもらおうと思っています。そこには患部に的確に放射線を当てることが出来る強度変調放射線治療(IMRT)が行えるからです。
この治療が出来るところは県内に3箇所くらいしかなく、幸いなことにT病院は家からとっても近いので、「放射線をあてたほうが良い」と医師が判断すれば、迷わずT病院に紹介状を書いてもらうつもりです。でも、おそらくホルモン療法だと思いますけどね・・・。
前立腺がんは、比較的予後が良い
前立腺がんは比較的予後の良い部類のがんらしく、末期がんでも3~5年ほど生きられるらしいです。それだけの時間があれば、たとえ末期がんであろうと、食事をはじめとした生活習慣の改善が間に合うかもしれません。
食事療法の効果が最も顕著に出るガンである
私は大腸がんの再発防止の為に「ゲルソン療法」という非常に厳しい食事療法を実践してきましたが、私に食事療法の存在を教えてくれたのは済陽高穂さんの「今あるがんに勝つジュース」という本でした。
この本の33ページに済陽式食事療法の治療成績が載っていますので以下に引用します。
あまりにも凄すぎる成績なのでにわかには信じがたいですが、(苦笑)私自身が済陽式食事療法に極めて近い「ゲルソン療法」に取り組み、抗がん剤治療をせずに再発なしできています。(※済陽式食事療法は「ゲルソン療法」を参考にして作られています。また、「抗がん剤治療をするな!」と勧めているわけではありませんので、くれぐれも注意を)
なかでも、前立腺がん、乳がん、悪性リンパ腫に対しては抜群の成績を誇っています。(ただ、症例数は少ないですがね・・。)済陽さんも別の著書でこのように話しています。
晩期がん(末期がん)でも、きめ細かい食事指導をしながら丹念に治療をすると、6~7割は改善します。
なかでも、食事療法の効果が現れやすい乳がんや前立腺がんの改善率は7~8割に及びます。
出典:済陽高穂『今あるガンが消えていく食事』本の名前新潮社、平成20年.10.30発行、72頁より引用
ただ、私の実体験からゲルソン療法や済陽式食事療法には少し懐疑的な面もあります。
ですので、これらの食事療法を忠実に実行する気はないのですが、、「食事でガンが改善することは、(ステージに関係なく)おそらく間違いない」と思います。
「前立腺がんに特に効果的」ということで、今改めて済陽さんの本を読み直しているところですが、私の手元にある済陽さんの本は3年以上前に書かれた本なんですね。
ですから、現在は(私のように)食事療法に関する考え方が変わっている可能性もありますし、野菜や果物の組み合わせや、治療成績にも変化があるかもしれません。
ということで、amazonで済陽さんの最新刊から数冊ほど購入し、改めて済陽式食事療法について学びなおしたいと思っています。いつか記事にする予定ですので、興味のある方はしばらくお待ち下さいませ。
俺を見てくれ!俺に全部任せてくれ!
進行が非常にゆっくりであり、食事療法の効果が顕著に出るとあれば、「私の経験」が活かせると思うので希望は見えてきました。
病理診断を見る限り、おそらくガンは消えることはありません。それほど進行している状況です。
しかし、ガンと共存共栄して天寿を全うすることは出来るかもしれません。私はそこにかけています。
23日の早朝、私は父の日課であるウォーキングに付き合いました。
いつもなら、そんなことは絶対にしません。2人きりでどうしても話しておきたいことがあったからです。
前日はMRIの結果を一緒に聞きに行った日でした。
私とM先生の2人だけで15分ほど診察室で話しているのを父はずっと気にしていましたから、私からただならぬ雰囲気を感じ取っていたと思います。
(当たり前ですが)M先生は生険をして確定診断をつけてからでないと患者に「ガンです」と告げることは出来ません。ですから、父は一度も「ガンである」と告げられてはいません。
もちろん私もはっきりとM先生から告げられてはいませんが、私もガンサバイバーですから、病理診断書や血液検査結果に書かれている意味くらいは読めます。
しかし、父は何も分からない分、心のどこかで「ガンであるかも・・・。」と思いつつも、甘い気持ちが残っていると私は思っていました。
幸い父はハートが強い人間ですし、死生観もしっかりしています。それならば「現実」をしっかり知ってもらった上で、「食事療法に取り組む覚悟」を決めてもらったほうがいいと思いました。
私は淡々と話しました。
- お父さんはおそらく前立腺がんであること、
- おそらく、結構進行してるっぽいこと、
- 他のがんに比べて治療も楽で、あまり痛い思いもしないこと、
- お金も1割負担なので、そこまで経済的な負担はないこと、
- 前立腺がんは進行が非常にゆっくりなので、たとえ末期がんだとしても数年は生きられること、
- その数年の間に食事や生活習慣の改善効果が現れると思うので、天寿を全うできる可能性は十分にあること、
- それが信じられないなら「俺を見てくれ!」と、「俺が何よりの証拠じゃないか?」と、熱を込めて説明したこと、
- 「だから、全て自分に任せてほしい」と、「たくさん勉強して、俺と同じように親父のガンもきっと治してみせるから、俺が言ったことを、出来る限りでいいから実行してほしい」と、熱を込めて説明したこと、
父にとっては、いつもより随分長い距離を歩いたかもしれません。それだけ色々なことを話しました。「全て、お前に任す」と言ってくれました。
案の定、父は悲嘆に暮れた様子はなく、逆に闘争心が溢れてきたように私には感じられました。
一応、成功です。これでやっと、「ガンと闘う為のスタートラインに立てた」と思います。
毎日の野菜ジュースも飲んでくれていますし、玄米食も始めました。ヤクルトも、父の分も注文するようにしました。嫌々ながらではなく、前向きに取り組んでくれています。
これは「父がそういう人間である」と私が知っていたからこういう告知が出来たのであって、もしハートが弱い母がガンだったら決してしなかったと思います。
母にはM先生からの確定診断が下りるまでは、「父が(おそらく)ガンである」ことは言わないでおこうと決めました。父にもそのように言っています。
ガンであると知った時のショックを少しでも和らげる為に、「前立腺がんって、ほんと、怖くないガンなんだぜ~ (´∀`)」みたいな話をちょくちょくしていますが、うまくいくかどうかは微妙ですね。(^^;
病院で行う治療や食事療法が上手くいくかどうかは、患者やその周りの家族の精神状態に関わっていると思うので、オリンピックも決まったし、患者や家族には常に「希望」を持っていることが完治につながると思っています。
とにかく、新里家の新たな闘病生活が始まりました。また神様が余計な試練を与えてくれますが、望むところです。今回も勝つのは私(達)です。
以上!
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