こんにちは、新里です。昨日は午後2時から父の前立腺生検の日でした。
前立腺生検をやらないと確定診断がでない。確定診断がでないと治療には移れないってことで、昨日も元気に病院に行ってきました。
目次
最近の父の体調
生検の体験談を書く前に、前回からの父の体調の変化について、少し書いておきます。
尿道カテーテルを装着しているおかげで、夜トイレで起きることはなくなりましたので、毎日ぐっすり眠れるようにはなったのは以前書いた通りなのですが、相変わらず便秘は治っていませんでした。
今度こそ、ほんとに便秘は治ったか!?
しかし、「がんにも負けない人参ジュース」という本の中に、便秘がちな人の為のジュースレシピが最後のほうに載っていて、そこで「人参+アロエ」ジュースを飲むと、非常にお通じが良くなったという記述を見つけました。
それでさっそく我が家で「人参+アロエ」ジュースをしばらく飲ませてみると、2日後に便が出たと言って喜んでいました。今までいろんな便秘薬を飲んでもお腹が痛くなるばかりだったので、少しほっとしました。
「でも、きっと前みたいにしばらくすると便が出亡くなるかもしれない・・・。」という不安はありましたが、3日目、4日目と毎日1本出ているらしく、しかも便の質も「硬過ぎず、柔らか過ぎず」といった感じで良質のもの(?)が出ているそうです。
MRI検査の診断書には「直腸周辺のリンパ節腫大が見られる」と書かれていたので、てっきり器質性の便秘だと思っていたのですが、どうやら違うようですね。もし器質性の便秘だったら、ジュースを飲もうが便秘薬を飲もうが治らないはずなので・・・。
体質的に苦手な栄養素(ビタミンB群)を、医薬品で補うことにした。
とにかくこれで日々の運動による「発汗」と合わせて、「尿」「便」がスムーズに出るようになったので、新陳代謝の基本である「排泄」が整ったことになります。あとは食事療法と(医薬品を含む)サプリメントを加えた栄養療法を行えば、父の体調は劇的に改善すると思います。そして、実際に以前と比べて見違えるほど体調が良くなりました。
最近になって母から聞かされて分かったのですが、父はどうやら遺伝的にビタミンB群の吸収率が悪いようなんですね。ですから、あるクリニックで何ヶ月かに一度、メガドースの(大量)ビタミンB剤を注射していたのですが、これが1本数万円もするのでべらぼうに高いんですよね・・・。(´;ω;`)
ビタミンB群は、ビタミンCと同じ水溶性なので、長時間体内に保存しておくことは出来ません。
ですから、何ヶ月かに一度やってもほとんど意味がないんですね。「ビタミンC点滴療法」のように定期的に(出来れば経口摂取という形で錠剤を毎日摂取)行わないと、水溶性なので体中の細胞にビタミンB群を満たすことが出来ないのです。
ですから、父がやっていた注射は「やり方」が間違っていますし、効果がないことはないのですが、数日でなくなります。また、なんといっても高過ぎます。お金持ち用の代替療法なんですね。
もちろん注射ほど即効性はないですが、医薬品やサプリメントにだって、ビタミンB群をバランス良く高濃度に含み、さらに高い吸収性を兼ね備えたものはあります。知り合いの薬剤師に聞いたりネットで色々と調べたところ、「ユンケル1・6・12EX」がコストパフォーマンス的にも良さそうでしたので、これを買いました。薬局で買うより楽天で買ったほうが半額で買えます。
レビューにもあるとおり、アリナミンと同じ成分が含まれているにもかかわらず、これのほうが安いし、1粒の含有量は「ユンケル1・6・12EX」のほうが多いです。ということで、今までアリナミンを飲んでいた人は、さっそくこれに乗り換えましょう。(笑)
また、プレスリリースによると、ビタミンB1誘導体のような、B群を素早く体中の細胞に浸透させるような工夫をされているみたいなので、「おそらく即効性はあるのでは?」と思っていましたが、父によれば「飲んだその日から効いた!」と大絶賛していました。
ゴルフやウォーキングをした後の疲労感がほとんどなくなったらしく、張り切り過ぎて無理しないか心配するほどです。^^
他に、ビタミンEやカルシウムも吸収されやすいように「化合物」として含まれていますし、強力な抗酸化作用や抗がん作用もあるビタミンEの含有量も多いですし、食べ物からは中々摂りにくいビタミンB12が、1,500μgも含まれているのが嬉しいですよね。
B12は植物(野菜や果物)にはほとんど含まれていませんし、主に肉や魚に栄養素なのですが、それでもほんとに微量です。食品から摂るなら海苔をバリバリ食べることをお勧めします。100g中58,1μg含まれています。
【簡単に総括】今後の見通し
ということで、「頻尿や、それに伴う苦しみ」と「慢性の便秘」そして、「遺伝的に不足しやすい栄養素」という問題を、様々な力を借りて克服し、今に至ります。
もちろん尿道カテーテルを外せば、おそらく頻尿がまた始まるでしょう。そして尿道や膀胱、そして腎臓まで負担をかけるかもしれません。前立腺の肥大って、そう簡単に元の大きさに戻るはずはないので、カテーテルを外したら「夜中に起こされる生活」に逆戻りすると思います。
カテーテルをつけてから結構時間が経っているので、おそらく尿道や膀胱の炎症は良くなっていると思います。病院から処方された炎症を抑える薬もちゃんと飲んだし、食事も抗炎症作用のあるニンニクやしょうがをベースにしたもの、飲み物は緑茶(抹茶)、ローヤルゼリー&プロポリス入りの温かい飲みものを飲ませるようにしたので、多少は効果的に働いていると思います。
10月4日にカテーテルを外すかどうかを判断するのですが、私としてはまだ着けていてほしいですね。どうせまた繰り返すと思うんで・・・。
ただ、「カテーテルがとれた!(*^▽^*)」という「病気が着実に良くなっている感」は、難病と戦う上で非常に大事だと思うので、とったほうがいいのかもしれません。
それに看護士の友人によると、「これは長くつけておくものではない」そうなので、やはり外すことになるのかなという感じはしています。
で、1つ疑問を友人にぶつけてみたんです。
「あれ(尿道カテーテル)って、長くつけていると自力で(尿を)出せなくなるとかあるの?」という疑問です。
友達によると、「きちんと訓練すると出来るようになるから心配ない」ということらしいです。
なるほど。であれば、やはり前立腺が小さくなるまではカテーテルを入れておいたほうがいいのでしょうかね?
例えば2~3週間はカテーテルを入れておいて、5日くらいはカテーテルを外して普段どおりの生活をするというようなローテーションを組めば、尿道、膀胱、腎臓などにあまり負担をかけず、さらに排泄能力も衰えさせることもなく、前立腺の治療に専念出来るのではないか?と思うのです。
次の診察でO先生にそのように提案してみます。素人の思いつきなので、それだと何か問題があるのかもしれませんが、(苦笑)提案すること自体はタダですし、おそらくO先生も「救急でカテーテルを装着して入院するような事態」に父がなっちゃったことを考えると、本音ではあまり取りたくないと思います。それは前回のO先生の顔色や言動からも伺うことが出来ました。
しかし、父は絶対取りたいだろうし・・・、
でも夜中に何回も起こされるのはやっぱり嫌だろうし・・・、
1度傷ついたら回復しないと言われている腎臓を、これ以上痛めつけるわけにはいかないし・・・、
でも不自由なく寝返りを打ち、普段の生活を送りたいだろうし・・・。
全ての願望を満たすことは出来ないけれども、その「妥協案」として次の診察(10月4日)で提示させていただこうと考えています。(もうすぐですね)
ということで、救急で入院したりといろんなことがありましたけれども、今のところは割りと良い感じで前立腺生検の日を迎えることが出来ました。いつから治療が出来るのか分かりませんが、一歩、一歩と遅い歩みではありますが、着実に進んでいます。
私も来月に術後3年半目の定期検査がありますし、これからも父と一緒に頑張っていこうと思います。
前立腺生検の体験談
当日は、前立腺の組織をとるので体を清潔に保つ為にお風呂に入ってもらいました。
検査はN病院ではなく、隣接しているNクリニックの3回の泌尿器科で行いました。
私自身が検査を受けたわけではないので、私が体験談を書くのはおかしいのですが、(苦笑)付き添いとして見聞きしたものを書いていきます。
まずは体重、血圧、脈拍を測り、看護士の方から問診を受けました。
看護婦:「新里さん、体調はいかがですか?」
父:「元気です。大丈夫です。」
看護婦:「今日受けられる検査がどのようなものかは、理解されていますか?」
父:「はい」
看護婦:「一応決まりですので、念のために説明させていただきますね」
こういうふうにしてくれると、取りこぼしがなくなるのでいいですよね。
説明は、同意書に書かれていたものとほぼ同じでした。これから前立腺生検を受けられる方の参考になると思いますので、以下に転載します。
(1)検査の目的
前立腺の病気を診断する方法として、(1)直腸診、(2)前立腺特異抗原(PSA)と呼ばれる腫瘍マーカーの採決、(3)画像検査(経直腸的前立腺超音波検査や前立腺MRI検査など)があります。
これら3つの方法により前立腺がんが疑われた場合には、確定診断のために(経直経会陰的アプローチによる)前立腺針生検を行います。
生検により前立腺組織を採取し、病理組織検査でガン細胞の有無を調べます。
(2)検査の方法
通常は、外来で特別な麻酔はせずに経直腸的アプローチによる方法で行います。
図に示したように校門から直腸内に超音波探触子(プロープ)を挿入して前立腺の画像を抽出しながら、前立腺が疑われる部位またはガンの好発部位をねらって細い針を挿入し、6箇所あるいはそれ以上の部位から組織を採取します。
肛門が狭く無麻酔では超音波探触子(プローブ)の挿入が困難であったり、あるいは多数箇所(10箇所以上)の生検が必要な場合などは、経会陰的アプローチによる方法で行います。その際は入院(2~3日間)し、腰椎麻酔をかけて検査を行います。
※検査後、約2週間前後で検査結果が判明します。
(3)検査の合併症
検査に伴う合併症としては、血尿、直腸出血、急性前立腺炎、(発熱、排尿障害)などが起こることがまれにあります。急性前立腺炎を予防する為に、検査前に1回抗生剤の点滴注射を行い、検査後は約1週間抗菌剤を内服してもらいます。
※重篤な症状を伴う合併症が発症した場合には、入院の上、治療を行う場合があります。
2004年~2006年に日本泌尿器科学界基幹教育施設を対象として、前立腺生検に関する実態調査が行われました(548施設で施行された前立腺針生検212,065件)。
その結果、何らかの出血性合併症(尿道出血、血尿、血便、血清液症)は14.7%に見られましたが、治療を要したものは0.8%以下でした。排尿困難やその他の排尿に関する症状は2%に発生していましたが、治療を要したものは0.8%でした。
38℃以上の発熱は1.1%に発生していましたが、重篤な敗血症は0.07%と極めて少ない結果でした。入院治療を要したのは0.69%でした。
前立腺生検が原因の死亡は1例(0.0005%)と極めてまれであり、現在我が国で行われている前立腺針生検は、他のがん検診の精密検査の死亡率(上部消化管【内視鏡治療・生検を含む】:0.0076%、上部消化管【内視鏡治療・生険を除く観察のみ】:0.0023%、大腸内視鏡検査:0.0009%、気管支鏡検査:0.0065%)と比べても、安全な検査であることが示されています。
(4)注意事項
心臓病や脳血管障害の治療として抗凝固薬・抗血小板薬(血液を固まりにくくするお薬)を内服している場合には、検査の3~10日前から内服を中止する必要があります。
一般的に抗凝固薬・抗血小板薬としてよく使用されるものには、ワーファリ錠、バイアスピリン錠、バファリン81mg錠、プレタール錠、エパデールカプセルなどがあります。
これらの薬を内服されている場合には、担当医から内服中止の指示を行いますので、指示を守って検査を受けるようにして下さい。
体調が悪いときや発熱があるとき、あるいは前述した抗凝固薬・抗血小板薬を中止せず内服し続けていた場合には、検査を中止する場合がありますので申し出てください。検査を中止した場合には、日を改めて検査を行います。
(1)検査の目的
前立腺の病気を診断する方法として、(1)直腸指診、(2)血液中の前立腺特異抗原(PSA)の測定(3)経直腸的超音波検査などがあります。これらの三つの方法により前立腺腫瘍が疑われた場合には確定診断を行う必要があり、確定診断の方法としては経直腸または経会陰的針生険によって前立腺組織を採取し、顕微鏡を行わなければなりません。
(2)検査の方法
検査は通常手術室と外来にて行います。校門から小さな検査器具(経直腸的超音波のプローブ)を入れ超音波で前立腺を見ながら細い針を刺して前立腺組織を少量採取します。(通常6箇所)採取した組織に腫瘍細胞がないか病理検査を行い、結果は約一週間後にお知らせします。
(3)検査の合併症について
検査後に発熱(急性前立腺炎)・血尿・肛門出血などが起こる場合があります。よって急性前立腺炎予防の合併症がないように万全を期して検査に望みますが、万が一合併症が生じた場合には最善を尽くして対応いたしますので、速やかに当院へご連絡または来院して下さい。
(4)その他
検査は食事を影響を受けません。(当日の食事可)
※来院できなくなりましたら、予約された外来まで早めにご連絡下さい。
※前立腺針生検の追加請求について※
◎本日行いました病理組織検査の結果は、14日~20日程度かかります。
その際に、病理医の判断により追加検査が行われる場合があり、追加請求が発生しますのでご了承下さい。
追加支払いは、次回予約日にお願い致します。
検査の同意書や説明文を読んでみて
上に転載したように、前立腺針生検の説明や同意書には、ざっとこのようなことが書いてありました。
そして「検査の合併症」のところに書いてあるように、少し出血があるようですね。今日は少し父は元気がないですし、血尿も少しあったようです。
読んでみると分かるように、安全な検査のようです。重篤な副作用を起こす確率は、1%をはるかに下回ります。おそらく相当免疫力が落ちている方でないと、そのような合併症は起こさないような気がします。
「細い針を刺して前立腺組織を少量採取する」とありますが、その数が多ければ多いほど「傷が増える」ということなので、合併症の危険も増えるのではないかと思います。
何個の針を刺すのかは、病院によって、または患者の状態によって違うと思いますが、どこかのサイトで(針を刺す)数が少なければ少ないほど、事前の検査で「ガンである確率が高い」と医者側がみている証拠だという記述があったので、理屈も通っているし「なるほどなぁ~」と思って読んでいました。
いよいよ検査が始まる
看護婦:「では、新里さん。1時間ほど抗生物質の点滴を受けてもらいますので、着替えをしてこちらのベッドへ移動して下さい。」
父:「じゃ、行ってくる。」
父はそう言いながら、私達家族に「余裕があります(^ー^)」アピールをして、奥の部屋に入っていきました。
今回は母も付き添いでついてきてたので、1時間ほど母と雑談して待っていました。
それから1時間半ほど過ぎてからでしょうか、「少し遅いなぁ~」と思い始めたときに父が部屋から出てきました。笑顔が漏れているのでどうやら大丈夫そうです。
私:「大丈夫そうだね」
父:「全然余裕だよ(^ー^)」
私:「痛かった?」
父:「んー、チクチクしたぐらいだよ」
私:「何本くらい針刺したか分かる?」
とりあえず、一番気になってたことを聞いてみた。
父:「針の数? 分からないけどたぶん3~4本くらいじゃないかな」
確か同意書には(通常6箇所)と書いてあったので、少ないほうだと思います。想定していたことですが、前にみたサイトの情報が本当であれば、医師も「ガンである」とみているのでしょう。
父によると、検査後また別のベッドに移動し、注射(抗生物質?)を打って15分ほど休んでいたそうです。様子を見て「大丈夫そう」ということで、私達のいる待合室に戻ったということのようです。
これからO’先生からの説明があるそうなので、呼び出しがあるまで待合室でしばらく待っていました。
15分ほどして看護婦からの呼び出しがあり、O’先生のいる診察室へ案内されました。
O’先生:「お疲れ様です。調子はどうですか?」
父:「えぇ、特に問題ないです。」
O’先生:「そうですか、検査は無事終了しましたのでご安心下さい。結果が出るまで2週間ほどかかりますからしばらくお待ち下さい。」
父:「先生、これ(尿道カテーテル)をとってくれませんかねぇ?」
O’先生:「いや、(汗)これは主治医であるO先生が判断することですので私では決められないんです。すみませんね・・。」
父:「やっぱそうですよねぇ・・・。」
O’先生:「とりあえず今日はゆっくりお休みになって下さい。4日分の抗生物質を出しておきます。
まれに1週間くらい経ってから微熱や寒気が出る場合もありますので、その時は我慢せずに病院に来て下さいませ。」
父:「はい。分かりました」
私:「あの~、組織はいくつ採られたのでしょうか?」
O’先生:「4つです」
私:「ネットや本で読んだのですが、病院によって針を刺す本数が違うようですが、4つというのはこの病院の方針でしょうか?」
O’先生:「方針というほどでもないのですが、4つの場合が多いですかね。もちろん患者の状態によっても変わってきます。」
私:「分かりました。ありがとうございます。」
O’先生:「では、また看護師の方から検査後の注意事項等の説明がありますので、今しばらく待合室のほうでお待ち下さいませ。お疲れ様でした。」
家族一同:「ありがとうございました。」
高齢の前立腺ガン患者、もしくは高齢の前立腺ガンの「疑いのある人」の生検や手術についての考察
もう少し突っ込んだ質問をすれば良かったです。「検査同意書には《通常6箇所》と書いてありましたが、父の場合は何故4本と少ないのでしょうか?どのような方針を持って検査を行ったのでしょうか?」ってところまで確かめるべきでした。
一応予想される答えは2つなんですよね。
- 父は高齢なので、あまり細胞を傷つけると抵抗力がばい菌に負けてしまって合併症を引き起こす可能性が高い。
- (MRI検査により)前立腺の大部分がガン細胞に覆われていると考えられるので、そんなにたくさんの組織を採取して調べる必要はない
このどっちかのような気がします。
50代くらいの若い人なら、なるべく早くガンを発見し、早期発見早期治療を行うことで期待寿命が高まります。ですから、若い人ならたくさん針を刺してでも「とにかくガン細胞を見つけること」が大事なんでしょう。
もちろんそのぶん傷が多くなりますから、そこから菌に感染し、合併症を引き起こす可能性が高くなります。
しかし、若いので抵抗力(免疫力)が強いですし、そのうえ抗生物質も点滴しますので、よほど貧弱でない限り重篤な副作用を引き起こすことがないわけです。ですので私の推測では、若い人の前立腺生険の場合は、「針の本数は増える」と思います。
父は80歳の高齢です。たとえ前立腺がんが発見され、最悪のステージⅣだとしても、5年生存率は55.7%です。
これだけ高ければ、ガンが原因で死ぬまでに平均寿命を迎えることが出来ます。
たとえ早期のガンだとしても、高齢者であれば体に負担のかかる手術や針の本数が多い前立腺生検を行うメリットがないのでしょう。ホルモン治療で延命するほうが賢い治療方針だと思います。
なので、父の場合は針の本数が少なかったのだろうと思います。
上のほうで書いた「針の本数が少ないほど、ガンである確率が高いと医者はみている」という話もおそらくは真実でしょうが、「患者が高齢の場合、手術を行ったり生検の針を増やしてもほとんどメリットがないのでは?」という私の推測のほうが説得力があると思います。
看護師から検査後の注意事項の説明を受ける
しばらくすると、父が看護婦に呼ばれ、別な部屋で「検査後の注意事項」を聞かされていました。看護婦さんの話し声が聞こえていたので付き添いませんでしたが、内容は先ほど別の看護師から聞かされていたことと、ほとんど同じでした。
意外と安かった!前立腺生検の費用(注:1割負担)
説明が終わるとあとは会計です。ネットで前立腺生検の費用を調べたのですが、その時は10万を超えていましたので、1割負担ということを考えても「1万は下らないだろうなぁ~」と考えていましたが、なんと三千円ちょっとでした。これは嬉しかったです。
でも、病理医の判断により追加検査がある可能性もありますので、もしかしたらもう少し費用がかかるかもしれません。
まぁそうだとしても1割負担ですから最高でも1600円の追加で済みますけどね。いや~日本の保険制度は世界一素晴らしいですよね。これがないと私達家族は金欠で死んでしまいます。
あっ、医療費がタダな国もありましたよね。その分どっさり税金で持ってかれるのでしょうけども、日本くらいの負担レベルのほうが丁度いいと思います。医療費が全部タダだと「健康の大切さ」に気づきにくいと思うので・・・。
父の前立腺がん治療対策!「3本の矢」
ということで、前立腺針生検の体験談は以上です。父は昨日の影響もあってか、少し体調は悪そうですが、大好きなゴルフのテレビを楽しんでいるようです。
先は長いですが、私は父の前立腺ガンに対して3本の矢で攻めていこうと考えています。アベノミクスのパクリですが、(笑)それについてざっくり話してこの記事は終わりにしたいと思います。
ほんとに「ざっくり」と書いて終わりにします。詳しく書こうとすると長くなり過ぎるので・・・。(苦笑)自分にはもう少し文章を要約する訓練が必要のようですね。(^^;
応急処置のホルモン療法
まずは1つ目。なにはなくても標準治療です。私はどちらかというとアンチ三大療法ですが、それはケースバイケースです。
ガンの種類や状態、患者のQOLも考慮に入れれば、確実に有効な治療は(三大療法の中にも)いくつかあります。
三大療法に関してはダメなところのほうが多いと私は思っていますが、だからといって十把ひとからげに「全てダメだ!(`・ω・´)キリッ」と決め付けるのは、それは単に「お勉強不足ですよ」という話に留まらず、言葉通り「命の危険がある」ということになりかねません。
ガンとの闘いは「情報戦」です。自分が納得いくまで、焦らず慎重に調べることが大切だと思っています。
ということでホルモン療法ですが、これは進行性前立腺がんの患者にとって確実に延命効果があります。
しかも、他のガン治療に比べて副作用もそれほど辛くはないようですし、特に日本人の場合は副作用が出にくいということなので、ホルモン治療は前立腺がんにとってかなり有効なようです。
ただし、ホルモン療法もあとで必ず効かなくなってくる(再燃)ので、あくまで応急処置的な治療法に過ぎません。ホルモン療法は男性ホルモンを抑える働きがあるのですが、男性ホルモンに依存しない前立腺がんが登場してくるのです。そこで2本目の矢です。
「食事療法+栄養療法」で免疫力を上げ、さらにガンを兵糧攻めにする
前立腺がんに限らず、全てのガンの治療の根本は「食事療法+栄養療法」であると私は」考えています。
がん細胞は誰でも1日に約5000個発生していますが、それが「きちんと処理出来ている人」と「処理できずに腫瘍にまで育っちゃった人」の違いは、新陳代謝の乱れです。
新陳代謝の乱れを正す方法は3つです。1つ目は「睡眠」です。これについて詳しく解説した記事をまだ書いていないので今後書きます。2つ目は2本目の矢である「食事療法+栄養療法」です。3つ目が3本目の矢でもある「運動」です。これについてはあとで詳しく解説します。
私は大腸がんのステージⅢbを抗がん剤治療をせずに3年半を無事過ごしてきていますが、やってることはこの3つだけです。これだけ抑えれば、たとえ末期がんであろうと治せるという確信があるので、こうやって情報発信をしています。
この3つの中で特に重要なのが、(全部重要なんでどれも手を抜いてほしくないのですが)「食事療法+栄養療法」です。これは散々書いてきましたがまだまだ書いてないこともたくさんあるので、情報を整理しながら少しずつ記事にしていこうと思っています。
私がこれまで述べてきた「食事療法+栄養療法」についての記事はコチラ
私はガンに対して「食事療法+栄養療法」を用いることで、主に2つの効果があると考えています。
- 免疫力を上げることでガン細胞の殺傷能力を上げる。
- 2つ目はガン細胞が体からエネルギーを横取り出来なくすることで、兵糧攻めにして勢いを止める。
実は他にも様々なアプローチがあるのですが、主にこの2つです。
ガンの三大療法はどちらかというとガン細胞とガチンコで闘うという戦術ばっかりなので、その戦術に対応してきたニュータイプのガン細胞が現れ始めると途端に効かなくなります。結局・・・、
抗がん剤A → 効く → やがて効かなくなる → 抗がん剤B → 効く → やがて効かなくなる → 抗がん剤C・・・。
このようないたちごっこ、不毛な戦いを続けることになります。
そうじゃなく、いくつもの戦術、戦略を用意してガンとの闘いに臨まなければいけません。
一応念の為に書いておきますが、「【食事療法+栄養療法】だから2つの戦術しかないのでは?」ということではありません。
食材や栄養素の組み合わせによってバリエーションは無数にあります。最近話題のファイトケミカルのなかには未だ発見されていないものもあるでしょうから、私たちが考えもしなかった作用機序(メカニズム)でガン細胞を殺す可能性もあります。
もちろん第3の矢である「運動」も戦略のひとつです。
5000年以上も前からその病気の存在が確認されているにもかかわらず、未だ人類はガンを克服出来ていません。そんな強大な敵に対して、三大療法「のみ」で対抗しようなど、
って話なのです。出来ることは全部やったほうがいいのです。
確かに、バイブル商法という言葉があるように怪しい健康食品が蔓延っているのは事実ですが、ガンの標準治療が未だに患者にとって納得出来る成績を上げられていない以上、「それ以外の可能性」を探してみるべきだと思っています。
私はバイブル商法のワナに嵌っている人より、標準治療以外の治療に一切可能性を見出そうとせず、医学を猛信している人のほうがアホだと思っています。
アメリカやヨーロッパの西洋医学も含めて考えても、医学は科学ではありません。(「今のところは」ですが)論文の不正、臨床試験の不正、企業(製薬会社)と病院の関係なども考えて判断すれば、そこに利害関係が存在する以上、もはや純粋な科学になりえないのです。
それを前提として分かった上で、病院と、お医者さんと、薬と、サプリメントと付き合うべきだと考えています。
医学的データは参考にすべき重要な資料ですが、最後は自分の「体が発する声」で判断するべきだと思います。その薬が本当に効いているのか、効いていないのか・・・。自分の「心」に真摯に問いかければ、自ずと答えは見えてくるはずです。
データや数字で判断するのもいいですが、「心の叫び」を決して無視してはいけないと思います。「その声」は案外正しいことが多いですから・・・。
運動を取り入れることで、新陳代謝をさらに良くする。
さて、第3の矢は「運動」です。
私は以前書いた記事で、生命の本質とは「流れ」であると主張しました。
食べたものを吸収し、用済みになったものを排出する・・・。この「流れ」が続いていることが「生きているということ」であり、この「流れ」が活発になっているということが「健康である」ということだと述べました。(参考 → タンパク質の「流れ」を止めないことが、「生きている」ということ)
運動というのは、この「流れ」を活発にする働きがあります。
もちろん第2の矢である「食事療法+栄養療法」も「流れ」を活発にしますが、それだけでは片手落ちなのです。
体に良い栄養素を摂りいれても、それがきちんと排出されなければやがて老廃物となり、毒になります。適度な運動は、体中の老廃物を「汗」や「便」や「呼吸」として排出する「流れ」を活発にする働きがあるのです。
「食事療法+栄養療法」だけでもある程度は活発になりますが、そこに適度な運動が加わることによって「健全な新陳代謝」というのが完成します。そこまでいってはじめてガンは改善に向かいます。「食事療法+栄養療法」を厳格に実行してもイマイチ効果が出ない人は、ここに原因があります。
ただ、適度な運動じゃないと逆効果になります。
有酸素運動も無酸素運動も両方必要なのですが、あくまで自分の体力と相談しながら運動強度を決めるべきです。
ですから、運動療法なんてものが世の中にはあるのですが、それはある程度参考にはなりますが、それはあくまで「大多数の人に当てはまるもの」であって、必ずしもあなたに当てはまるものではありません。ですから本来「法則化」できるものではないのです。
あなたに当てはまる「法則」は、あなた自身が体と相談しながら作り上げていくべきものです。それが逆効果だったということは無きにしも非ずですが、(笑)「そういう態度」がガンと戦う上で必要だと考えます。
色々なものを参考にしながら、是非とも「自分オリジナルの運動療法」を作り、それを習慣にして下さい。自分で作り上げたものだからこそ、継続出来るのです。
3本の矢について概要だけ書いたつもりですが、やはり少し長過ぎましたかね・・・。(苦笑)
これでもだいぶ端折ったつもりなんですが、これからは父の闘病記と並行して、3つの矢についてもう少し詳しく解説していく予定なので、興味のある方は楽しみにして頂けたらと思います。
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コメント
初めまして、私の父もつい先日前立腺がんの疑いがあり、生検検査に付き添って来ました。
70代ですが、針を12発?!入れた検査に帰り道はケツがイタィーと内股気味になっておりました。今後もできる限り付き添って行きたいと思います。
TOMO様、コメントありがとうございます。
お父様は不安だと思いますが、まだガンとは決まったわけではありませんし、前立腺がんは比較的大人しいガンの部類だと思いますので、そこまで悲観的にならなくても良いと思います。
私の父は残念ながら打ち克つことは出来ませんでしたが、注射を打ちながら10年以上前立腺がんと共存している方は結構いらっしゃいます。
何が起ってもいいように、今のうちから色々と調べていたほうが、あとから慌てずに済むと思います。あせって変な選択をしてしまうことが、病気よりも怖いです・・・。
少しでも参考になれば、幸いです。
新里