肉をお皿1つ分、野菜をお皿2つ分

「植物性脂肪と動物性脂肪のバランスをどうとるか?」を考えたとき、タンパク質を基準に考えたほうが良いです。というのも、タンパク質が豊富に含まれている食材は、同時に脂肪酸も豊富に含まれているからです。

例えば、肉は動物性脂肪が豊富に含まれていますし、大豆やナッツ類には植物性脂肪が豊富に含まれています。魚には、また違った脂肪酸が含まれています。(実は、魚に含まれているDHA・EPAという脂肪酸が、ガン抑制に効果があることが分かっています。

「肉 → 動物性脂肪」「魚 → DHA,EPA」「肉・魚以外 → 植物性脂肪」というように、非常に分かりやすいのもいいですね。

この「タンパク質の冤罪シリーズ」で紹介した全ての本の内容を総合すると、「動物性タンパク質と植物性タンパク質の摂取量が1:1の比率」だと良さそうです。この比率は専門家がきっちり調べたわけではないようなんですが、姫野さんの本によると、日本が世界一の長寿国となった1985年、この時がちょうど1:1のバランスだったそうです。

桜美大学の柴田博教授も、「伝統的な和食の献立で食べていた植物性タンパク質に、欧米食の動物性タンパク質が組み合わされたことが長寿につながっている」と、おっしゃっています。(参考 → 健康・長寿に果たす食肉の役割 – 日本食肉消費総合センター

「食の欧米化」というのは悪いことのように言われがちです。私もガンになって勉強したての頃は、食の欧米化が悪の根源だと思っていました。

しかし、体調不良の原因を調べ、肉を豊富に食べるようになり、体が活性化していくのを体感するにつれ、

「食の欧米化は、日本にとって必要な【食の近代化】だったのではないか?その結果として豊かになった現代日本食こそが、世界一優秀な食事なのではないか?」

という結論に達しました。

しかし、そのおかげで三大疾病や生活習慣病が増えたのは間違いないんじゃ・・・

という反論がありそうですが、これは事実と違います。

これらの病気は全て「高齢者に罹りやすい病気」です。日本人が長寿を実現したから三大疾病に罹る人が増えたように「見える」だけであって、これらの病気を患いやすくなったわけではありません。

このような場合は、年齢構成を調整して考えないといけません。

例えばA地域の平均年齢が20歳だとして、B地域の平均年齢が65歳だとします。A地域のガン罹患率が0.001%で、B地域のガン罹患率が2%だったとして、

「B地域のほうがガン罹患率が多いので、生活習慣が悪い!(`・ω・´)キリッ」

という結論になりますか?なりませんよね。(^^;

ということで、農林水産省が発表している年齢構成を調整した「年齢調整死亡率」を見てみましょう。

三大疾病の年齢調整死亡率

ご覧の通り、三大死因は全て減少しています。(念の為に説明しておきますと、心臓病・脳卒中・動脈硬化は「脳血管疾患」「心疾患」のどちらかに含まれます)

つまり、「食の欧米化と三大疾病の増加には、因果関係はない」ということです。

では、生活習慣病についてはどうなのか?生活習慣病とは、三大疾病を含む「生活習慣が原因で罹る病気」の総称のことを言うのですが、これに関しては低年齢層で罹る方々が確実に増えていますね。同級生(30代)にも何人かいます。

「食の欧米化と生活習慣病の因果関係」については、沖縄の悲惨な例を取り上げながら次回以降で解説したいと思います。

ということで、少なくとも「食の欧米化と三大疾病の間には因果関係はない」ことは分かってもらったと思うので、話を戻します。「植物性脂肪と動物性脂肪のバランスを1:1にするって言われても、具体的にどうするんだ?」って話です。

これは単純に考えていいと思います。肉や魚を1皿に対して、豆類や緑黄色野菜や汁物を2皿、そして主食の玄米を合わせてOKだと思います。私はこれで3年以上もガンの再発を防いできています。

ニッポンハムさんのページと画像が分かりやすいのでちょっと拝借。

動物性タンパク質と植物性タンパク質のバランスは、肉を皿1つ分、おかずを皿2つ分でだいたい摂れます。

本当にこんなもんでOKです。というか、これくらいシンプルでやりやすいものじゃないと続けられませんからね。(私にとってはこれでも大変ですけどね。。面倒臭がり屋なので・・・。苦笑)

「食事療法は、続けないと意味がありません。半年、1年と続けて初めて効果が出るものです。」大事なコトなので、何度でも書きます。

もう何度このことを書いているのか分かりませんが、大事なことなので、みのもんたも呆れるくらい、何度でも書かせていただきます。(笑)

食事療法は、続けないと意味がありません。半年、1年と続けて初めて効果が出るものだからです。

  • ゲルソン療法やマクロビオティックを一生続けられますか?
  • 仕事の都合などで移動が多い時でも楽に続けられますか?
  • 一人暮らしでも楽に続けられますか?
  • 費用対効果は高いですか?経済的負担は大きくないですか?
  • 人間付き合い、外食の際に制限されることはないですか?

こういうことを、ほとんど料理したことのないズボラな私でさえ全部クリアできるものが食事療法(栄養療法)としてふさわしいものだと考えます。

さて、今回はここまでです。今回はしつこく「脂肪酸のバランスが大事である」と言いました。

そして脂肪酸はタンパク質が豊富に含まれている植物なら、だいたい脂肪酸も豊富に含まれていることが多いので、「色んな食べ物からタンパク質を摂るようにする」ような食べ方が、ガンをはじめ、様々な疾患から身を守る秘訣であり、沖縄の健康長寿の秘訣であると述べました。

おそらくほとんどの方は、脂肪酸の摂り過ぎが(コレステロールの摂り過ぎ)が脳梗塞や動脈硬化の原因だと思っていると思いますが、事実は全く違います。

前回の記事で紹介した大阪の疫学調査や、ヘルシンキで行われた15年間の追跡調査の結果でも、「低コレステロールによって様々な疾患での死亡率が上昇し、特に植物性脂肪に偏ってしまうと危険である」という結果が出ています。動物性脂肪より、植物性脂肪のほうが危険なんですね。おそらくあなたが思い描いていたイメージとは違うと思います。

「ふれあい“ご恩返し”旅~沖縄・大宜味村編~ - これまでの放送 「それがしりたい ニッポンおもしろいネ」 BS-TBS」に登場したハナさんという90歳のおばあちゃんが、レポーターに「健康の秘訣はなんですか?」と聞かれたときに、答えた言葉が今でも印象に残っています。

大宜味村の健康の秘訣

「何でも食べるの、働くの、動くの。働いている人は長生きするの。働くのがいいと思う。」

どんなに分厚い医学書よりも、この1行の「御言葉」ほうが説得力があるでしょう。

もちろんハナさんは、知ってか知らずか「何でも食べる」ことによって、脂肪酸のバランスが摂れた食生活が実現されているのでしょう。(もちろん他の栄養素も)

ですから本当に思うのは、科学のメスが入っていないからといって、昔から伝わる伝統的な健康法とか調理法などをバカにするのは愚の骨頂だと思います。「おばあちゃんの知恵袋」にどんなお宝(科学的新事実)が隠されているか分からないからです。

玄米シリーズで紹介した伊藤悦男さんも、「玄米から抗がん物質を抽出する方法を模索していたところ、昔から万病に効くと伝えられている【玄米粥】からヒントを得た」と、自身の著書で述べていました。

それらの伝統的な健康法を決して軽視せず、「とりあえずやってみてから」判断すればいいのです。やってみたら何らかの感じるものがあると思います。

そろそろ玄米が「健康食」か「不健康食」かに決着をつけようと思う
大腸がんの手術から、1年と3ヶ月が過ぎました。完治(再発なしで5年経過が一つの目安)まではほど遠いですが、抗がん剤治療をせずに、...

ということで、「タンパク質の冤罪シリーズ」の終盤のほうでは、ハナさんの言葉の後半の部分である

「働くの、動くの。働いている人は長生きするの。働くのがいいと思う。」

の部分に焦点をあてていく予定です。

これを終盤に持ってきた理由は、これが「日本人に足りない部分」だからですし、大宜味村のスーパーご老人たちと私のような現代日本人とでは、「運動の種類」が違うことに気づいたからです。

この部分を誤解している方が非常に多い・・・。
趣味でスポーツしているのならばいいのですが、健康の為にスポーツをするというのは違うのです。

そういう話を「タンパク質の冤罪シリーズ」の後半部分で話そうと思ってるので興味があれば見ていただけたらと思います。

で、次回は「良質なタンパク質を、サプリメントで補う必要性」について書いていこうと思います。

おいおいプロテインかよ・・・。アスリートじゃねーんだから、

と思っている方の期待を良い意味で裏切ると思いますので、本当にそう思っている方こそ、ほんの少し我慢して次回の記事を読んでいただけたらと思います。

また、現代の日本人に起こっている危機的な状況についても指摘します。そしてその裏で起こっている「奇妙なこと」についても、次回以降で考察していこうと思っています。

この「奇妙なこと」のせいで、政府が「国民の健康状況」に対してミスリードをしてしまい、誤った政策をとっているのが非常にまずいと思っています。

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