「何も言っていない論文」から出てくる奇妙な解釈・・・。

しかし、ですよ。あの論説とBLOGOSの記事タイトルを見て下さい。

もう十分だ:ビタミン・ミネラルサプリメントにお金を浪費するのは止めよう(論説)

「サプリメントは効果なし」米医学誌がバッサリ(BLOGOSの記事)

感情的・扇動的な表現です。
id:Mochimasaさんは論説を読んでいないようですが、あの感情的なタイトルを見れば、どのような内容なのか想像に難くないでしょう。

あの論文は何も言っていないのですから、そもそも論評する必要などないのです。
あの論文(臨床試験)によって得られた発見など、ほとんどありません。
あんなものでは、(サプリメントについて)肯定も否定もできません。どうしても論評しろと言うのなら「あの論文は、試験自体がお粗末過ぎますので、何も言えません」くらいしか出ないですね・・・。それ以上の意味を加えるのは誤読していると言われても仕方ないと私は思います。

「肯定も否定も出来ないものに、お金をかけることがそもそも問題なのでは?」という指摘がありそうですが、それよりも「お粗末な臨床試験」を実施し、サプリメントの効能を不誠実に判定し、的を得た結果が出たら、「ハイ、これ以降の大規模な臨床試験を行うの禁止ね!(`・ω・´)キリッ」という姿勢のほうが問題なのではないでしょうか?

そもそもきちんとランダム化された臨床試験を実施していれば、効果があるのかそうではないのかがはっきり分かるのです。

例えばアメリカ国民2億人以上が全員男性医師だったら、2つ目の論文は多少信憑性はあったのですが、残念ながらそうではありません。統計の専門家が試験内容を見たら、「あのような臨床試験では、何も分からないだろう」と鼻で笑うでしょう。

同様に、1つ目の論文と3つ目の論文にも不備があります。「どう不備があるのか?」は、id:appleflowerさんの記事に敬意を表してここで述べることは致しません。

簡単に言えば、「調査したい要素を制御し、その他の要素はランダムに分けて比較する」というランダム化比較試験の基礎中の基礎が出来ていないのです。

私が「医学は、科学ではない」と常々主張しているのは、こういうところが(高血圧の薬の例を出すまでもなく)あちこちで散見されるからです。土台がぐらついているのに、効果の有無を科学的に評価すること自体が、どだい無理なのです。

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