痛くない!辛くない!大腸がんの最新検査法を検証してみる

大腸がん!99%発見法 スゴ腕ドクターに聞け

先日、試してガッテンで「大腸がん!99%発見法 スゴ腕ドクターに聞け」という番組が放送していました。見逃してしまった方の為に、私の独断と偏見で簡単にレビューしておきたいと思います。

テレビをほとんど見なくなって久しいのですが、たまたま母が「試してガッテンで大腸がんの話をするらしいよ!」と教えてくれたので、とりあえず予約録画しておきました。

新聞のテレビ欄を見ると、興味深いことが羅列されている・・・。

  • 大腸がん!99%発見法
  • 見えない幽霊がん

特に「見えない幽霊がん」というのが興味深いですね・・・。言葉からして内視鏡検査では発見出来ないようなガンのことでしょうか?

最近の内視鏡検査ではポリープもなく順調にきている私ですが、もしそんなガンがあるのなら、見落としていた大腸がんが、この瞬間にもすくすくと育ってきている可能性があります。

「これは怖いな・・・。」ということで、あんまり見たくないのですが、(苦笑)見る必要性に迫られました・・・。

大腸内視鏡検査をした方の半数にポリープが見つかった!

50歳以上の日本人の半数に、大腸ポリープがあることが分かった

番組では大腸内視鏡検査がブームになっている島があるらしいとのことで、東京都にある新島という離島にレポートに行っていました。

国内初の大規模な内視鏡検査の調査

「ブームって、まるで楽しいもののように言うなよw」とツッコミながら見てたのですが、島には検査をする設備がないので、本島から定期的に医者が設備付きで来てくれたようです。

まぁ検査の有効性をアピールするためのサンプルを集めたかったんでしょうが、2年間ほどで578人の方が内視鏡を受けたようです。

その結果が興味深かったですね。578人の方が内視鏡を受けた結果、半数以上の人に大腸ポリープが見つかり、18人の方に大腸ガンが見つかったそうです。

ただ、番組ではそう伝えているのですが、実際のデータを見てみると、もう少し悪いようです・・・。

1-2 期合わせると,延べ 571 名が FOBT,614名がTCS検診を受検し,182名(TCS受検者の約30%)に治療対象となる5mm以上の腺腫性ポリープを,83名(約13%)に10mm以上の腺腫あるいは癌が疑われる病変を認めたことになる。現在,これらの対象者については,当院を中心に保険診療下に内視鏡治療が進行中である。

研究期間内の目標として掲げた検診受診率50%にはわずかに及ばなかったものの、現時点ですでに2例のSM(粘膜下層)浸潤癌と15例のM(粘膜内)癌が発見され、その治療が完了している。

新島村大腸がん検診結果(第1-2期)

出典:離島をモデルとした新しい対策型大腸がん検診システムの構築とその実現に向けた研究-新島STUDY

ポリープがガンである確率

この結果は結構深刻なんじゃないかなと思うのですね。
大阪府立成人病センターのデータによると、ポリープの大きさが5mm~9mmの場合、ガンである確率は7.0%で、10mm~19mmの場合は約25%あります。これと新島の大規模調査の結果を合わせて考えると、40歳以上の人の、100人に2人が大腸がんだということになります。

1割がガン化し、発見しづらい大腸ガン「大腸鋸歯(きょし)状病変」

ニュータイプの大腸がん

皆さんは、どこにガンがあると思いますか?

大腸鋸歯(きょし)状病変

こんなん分かるわけないですよね・・・。(^^;

でも、青い色素をかけることで・・・。

ガンの前兆、大腸鋸歯状病変

このように、一目瞭然ですね。^^
ただ、大腸鋸歯(きょし)状病変というのは「前がん状態」ということで、ガンではないようですね。この中の1割がガン(腫瘍)へと発展するそうです。

といっても、腫瘍を形成しない程度の数のガン細胞はあるはずですから、放っておくべきではないですね。
こんなのは、見つけ次第切り取って終了だと思います。つまり、見つかった時点で治療も終わってるということですね。

ただ、「前がん状態」までいっているということは、数年したらまた再発する可能性が高いので、改めて食生活を見直してみるべきでしょう。

「『ポリープ体質』は幼少期の食生活が関係していて、大人になってから食生活を改めても、残念ながらポリープは出来てくる」と仰る専門家もいますが、私自身が食生活を改めた結果、ポリープが出来なくなっているので、効果はあると思っています。

進歩している大腸ガン検診

様々な大腸検査機器と検査費用、検知率

たぶん私が治療をしていた時期は、「カプセル内視鏡」も「仮想内視鏡(CT)」もありませんでした。精度は内視鏡に比べるとまだまだという感じですが、患者の負担は格段に軽くなるので、今後に期待ですね。^^

飲み込むだけの大腸検査

カプセル内視鏡

これがカプセル内視鏡ですね。
これを飲み込んで、胃、十二指腸、小腸とカプセルが通過し、カプセルに搭載されているカメラでくまなく大腸を撮影するようです。

カメラには2つ、前方と後方にカメラがついていますが、これが内視鏡検査では苦手な箇所である「大腸のひだに隠れている部分」もくまなくチェック出来ることが利点だそうです。

カプセル内視鏡の利点

これ、同じ箇所を調べているのですが、右のモニターには10mm台のポリープが映っています。左には映ってないですね。きっちりと死角をカバーしているんですね。

従来の内視鏡検査ではこの部分に出来る病変は発見しにくいということで、ここはカプセル内視鏡が勝っている部分らしいです。(※総合的には、大腸カメラのほうが精度が勝っているそうです)

カプセル内視鏡の疑問点

今月から保険適用になったということで喜ばしいのですが、もし大腸内に狭窄を伴うほどの大きな腫瘍があった場合、カプセルが詰まって体外から排出されないリスクもあるような気がします。下手したら、腸閉塞(イレウス)になりますよね・・・。(^^;

これについての説明は番組ではなかったのですが、そこらへんのことは頭の良いお医者さんのことですから、ちゃーんと考えているでしょう。

もう少し安くなれば、考えてみたい検査法です。

3Dスキャナーみたいな「仮想内視鏡」

仮想内視鏡

一番びびったのがこのCTですね。
CT検査は、体を輪切りにした画像を撮影出来るのですが、この「仮想内視鏡」では、輪切りにした千枚ほどの画像を積み重ね、「立体映像化した臓器」を撮影できるそうです。なんか3Dスキャナーみたいですね。

仮想内視鏡で撮影した立体画像

このように、臓器の立体画像を作れますし、

目当ての臓器だけを立体画像にする

心臓や肝臓など、その他の臓器を取り除いて目当ての臓器だけを再構築しなおすことも出来るようです。

まるで内視鏡カメラを入れたような画像を構築

まるで内視鏡カメラを入れて撮ったような画像を作れます。
これ、大腸のひだの形まで、本人そっくりのものを再現できるそうです。(汗)

大腸を開いた画像も観察できる

こうやって大腸の管を開いて見ることも可能です。\(^o^)/

驚きの画像

私もこんな顔になりながら見てました。(笑)スゴすぎますもんね・・・。

カメラを入れているわけではないので、大腸の内部を時間をかけてじっくり観察できるところもポイントだとおっしゃっていました。

病変が見つかってもそこで即治療出来ないし、細かいところはまだ認識出来ないのでは?

ただ、これも先程のカプセル内視鏡と同様ですが、ポリープなどの病変を見つけたときに、同時に治療が出来ないのが難点ですね。

それに、リアルな立体画像は作れますが、上記の画像を見る限りは「微妙な病変」を発見することは(今のことろ)困難でしょう。特に「大腸鋸歯(きょし)状病変」などは無理だと思います。

細胞組織検査(生検)も出来ませんから、良性なのか悪性なのかも判別出来ません。
よっぽど大きい腫瘍なら悪性の可能性がかなり高いのですが、細胞組織検査(生検)をしないと確定診断が出来ません。

確定診断が下されないと次の段階(治療)に移れませんから、二度手間になると思います。
「だったら、初めからカメラを入れたほうがいいんじゃね?」って気もします。

それぞれの検査で浴びる放射線被爆量一覧

また、普通のCTよりもたくさんの画像を撮るぶん、余計に放射線を浴びる気がします。これは推測で言っているので本当のところはどうか分かりませんが、「情報量の多い画像は放射線の量に依存する」ことは確かですから、おそらく当たっていると思います。(※検索してみたけど分かりませんでした。そこまで心配する線量ではないと思いますが・・・。)

また、番組では言及していなかったのですが、このCT検査をやる場合も、内視鏡検査同様に下剤の処置が必要となります。ですから、そこまで患者さんの負担が軽減されることはありません。

総合的に考えてみると、カプセル内視鏡のほうに将来性がありそうですが、この仮想内視鏡の技術が進歩すれば、泊り込みでやる人間ドックではなく、これ一発で全身のほとんどの病変が分かるかもしれません。一泊二日ではなく、ほんの数十分で全身検査が可能になるかもしれません。

ただ、その分かなりの放射線量を浴びる気がしますが、「年間で100ミリシーベルトの放射線量を浴びなければ、白血病やその他のガンが発病することはない」らしいですから、そこまで心配する必要はないかもしれません。(参考:「放射線被ばくの早見図」について)

「検便(便潜血検査)」も、回数を増やせば、ほぼ100%の発見率!

検便の大腸ガン発見率

意外だったのが、「検便(便潜血検査)の大腸がん発見率」ですね。
1回の精度は45%と低いですが、番組によれば6回ほど繰り返すと精度は97%とかなり高いです。

ちょっと検便(便潜血検査)を見直しました。
こんなに精度が高いのなら、内視鏡よりもよっぽど良いのではないでしょうか?体への負担は皆無ですしね。(^ー^)

ただ、6回ともなると、何回も病院へ出向いて便を提出するのでしょうかね・・・。
多少面倒ではありますが、ポリープって比較的ゆっくり進行しますし、私の父は大腸ポリープを切らずに2年間放置して内視鏡を入れてみたら、主治医に「新里さん、おめでとうございます。前回あったポリープは消えてますね。^^」と言われましたから、案外怖くないものなのかもしれません。

人の心情としては「見つけ次第、根こそぎ取り除きたい」ものですが、小さいものであれば残しておいて様子をみるのもいいかもしれません。そう考えると、内視鏡検査の代替案として、便潜血検査は良いような気がします。

術後5年が経過して、便潜血検査が保険適用された暁には、内視鏡検査と便潜血検査を(年ごとに)交互に行おうかなと検討しているところです。

番組の内容についてはこんな感じですね。
見てない方がいらっしゃいましたら、少しでも参考になれば幸いでございます。m(_ _)m

【私の考え】「早期発見早期治療」より大事なこと

内視鏡検査の受診率

最後に、簡単な総括と、「早期発見早期治療」に対する私の考えについて述べようと思います。

番組によれば、内視鏡検査の受診率が5%しかないそうです。
私のブログにコメントをくれる方や直接メールをくれる方々は、私と同年代の方も結構いますし、(20代~30代)済陽先生も自身の著書で書かれていましたが、若い方の大腸ガンが増えているようです。

若い方は余計検査を受けないと思うので、「どんだけ隠れ大腸ガン患者が多いんだろう・・・。」と憂鬱な気になってしまいます・・・。

番組でもおっしゃっていましたが、「大腸がんは早期で発見すれば、ほぼ100%治る」んですね。ですから、「早期発見早期治療が大切だ」という意見はよく分かります。

でも、私は思うんです。「10%以上の方に、ガン化する可能性が高いポリープが出来ている」という現状は、明らかに異常でしょう。

「早期に発見する」ことも大事ですが、それよりも「ポリープが出来ない生活習慣」を指南したほうがいいのではないか?「力の入れどころ」が間違っていないか?と思うんですよね。

私は、早期発見早期治療も大事ですが、それ以上に「生活習慣の改善により、ガン罹患率の低下を目指すべき」だと思います。

ガンは「老化」「環境を含めた生活習慣」が複雑に絡み合って発症する病気です。
特に老化の因子が強いので、「生活習慣の改善ではガンの罹患率は下げられないのではないか?」という意見が多数ですが、現在までガンの再発を防いできている私としては「下げられる」と思うんですよね・・・。

そこでグーグル先生に聞いてみたのですが、アメリカがん協会が毎年発表している「ガン罹患率」「ガン死亡率」のデータに行き着きました。それによると、「アメリカのガン死亡率が下がっている」のは以前から周知の事実でしたが、(男性だけですが)どうやらガン罹患率も共に低下しているようなんですね。

「ガン罹患率」というのは医療技術の向上では(おそらく)下がりませんから、マクガバンレポートで奨励されているような食生活や、その他諸々を含めた生活習慣の見直しによって実現されたと思うんです。(※マグガバンレポートで提唱されているような食事例は、あくまでアメリカ人に向けて作られたものであり、新型栄養失調が蔓延している日本人は「やるべきではない」と考えています。)

「ガン罹患率0.6%の低下」というのは誤差の範囲になるかもしれませんが、アメリカも平均寿命が年々増えていますから、「老化の病気」と言われているガン罹患率も増えてしかるべしだと思うんです。それが下がってるというのは、原因がなんであるにしろ(私は「生活習慣」だと思ってますが)人類にとっては希望の持てる話だと思います。

早期発見早期治療が悪いとは思いません。思いませんが、アメリカの例を考えると「ガンの罹患率を下げることに、もう少し力を入れるべきなんじゃないか?」と思います。アメリカが「それは可能である」ことを示してくれているわけですからね。

医療系バラエティー番組で感じる「違和感」・・・。

ですから、昨今の医療バラエティー番組が流行っているのを見ると、なんか「違和感」があるんですよね・・・。

試してガッテンも主治医が見つかる診療所もそうですが、これらの番組の裏にある意図は明らかに「早期発見早期治療」です。何百万人かに1人しか罹らないような稀な病気を取り上げて視聴者をびびらせ、病院に向かわせようという意図がみえみえです。

それでもいいのですが、それと合わせて「罹患率を下げる」いう趣旨をもった番組やコーナーが増えてくれればいいのになと思います。「手遅れになる前に検査を!」ではなく、「病気にならない方法」をもっと前面に出した番組が必要だと思います。

まぁそうなったらきっと「あるある大辞典」のような番組になるんでしょうね・・・。
ん~、難しいものです。

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