患者の負担を減らす為の「皮下埋め込み型ポート」

mFOLFOX6療法は点滴治療の一種なんですが、腕じゃなく、心臓の太い血管から抗がん剤を投与します。

何故そんな怖いところから抗がん剤を投与するかと言いますと、

  • 全身に勢いよく抗がん剤を行き渡らせることが出来る
  • トラブルが少ない
  • 患者の負担が少ない

この3つの利点があるからです。

抗がん剤は、全身に散らばったがん細胞を殺す為の薬ですから、(当たり前ですが)全身にばら撒かないといけません。心臓は、血液を全身に送る力強いポンプみたいなものですから、そこに直接抗がん剤を投与することによって、効率よく抗がん剤を全身に行き渡らせることが出来ます。

また、トラブルも少ないです。例えば腕からの点滴だと、チューブが露出してブラブラしていますし、点滴針の部分もきちんと固定されていません。ですから、ちょっとした動作で点滴針が血管からずれることがあります。

点滴針が血管から離断し、抗がん剤が周囲の組織に漏れてしまうと、組織が壊死して重篤な事態に発展するケースもあります。抗がん剤は普通の点滴液とは違い、基本的には「毒」ですから慎重に扱わなければいけません。

また、抗がん剤の点滴治療はほとんどが長時間です。
因みに、私が行うmFOLFOX6療法の場合、2週間に1回、2日間持続点滴を行い、それを1クール(1セットの意味)として、計12クール行います。

2日間も安静にして点滴をするのは、患者にとっては大きな負担になります。
患者自身で点滴針を刺し直したりするのはまず無理でしょうし、そういう事態が起こった場合、速やかに看護士を呼んで針を入れ直さなければいけません。

そうなると「入院しなきゃいけないのか?(´;ω;`)」って話になります。つまり、2日間も患者は拘束されることになります。

また、12クールですから、何回も点滴針を長期間&長時間にわたって腕に刺したり抜いたりしなければいけません。おそらく腕の血管はボロボロになるでしょう。お世話になった看護士に聞いたのですが、長い期間点滴をしているような人は、血管炎になるそうです。

CVポート埋め込みの利点

今説明してきたとおり、長時間&長期間にわたる抗がん剤の点滴を腕から行うと、患者の負担はかなり大きいですが、今回私がやることになったCVポート(別名:リザーバー)ならば、カテーテルごと皮膚内に埋め込むので、よほどの事がない限り、カテーテルから抗がん剤が漏れ出すような事態は起こりません。

外科外来療法

トラブルが起こる心配がないってことは、2日間も入院する必要がないってことです。図のように、抗がん剤の入ったポンプを持って外を歩いたり、自宅療養することも出来ますし、仕事だって可能です。

で、2日間の持続点滴が終われば、ポートから針を抜いて1クール終了です。
ちなみに、ポートに点滴針を刺したり抜いたりするのは、血管にやるのとは違うので個人でも出来ます。たぶん治療始めの時に看護士さんから習うと思います。非常に簡単ですので、ご高齢の方でも1~2回やれば、すぐ出来るようになるでしょう。

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